呼吸器のトラブルを和らげるアロマケアの基本-喉の痛みや鼻づまり症状を香りでサポート

鼻詰まりや喉の痛みは、ウィルスに感染しておきる場合とアレルギーが引き金になっておきる場合があります。こんなとき、アロマの力を借りてみませんか。植物の香り成分には微量ながらこのような症状に役立つものがあります。香りの力を借りて呼吸器のケアをしてみませんか。

目次

呼吸器の役割とは

鼻、咽頭、喉頭、気管、気管支および肺は、呼吸にかかわる器官であり、呼吸器とよばれています。

呼吸器は外気から酸素をとりこむため、外に向かって開かれています。

したがって、外気からのウィルスをはじめ、花粉やほこりなどを肺へ送らないように、異物を除去し肺へ送るというフィルターの役割をしています。

なぜ、呼吸器に炎症がおこるのでしょうか

炎症とは、外からの細菌やウィルスなどがからだに入ろうとしたとき、その外敵から身を守るため、からだに備わった免疫システムが立ち向かいます。その戦いが「炎症」です。

せきや喉の痛み、鼻づまりは、呼吸器にその炎症がおこっている状態です。

呼吸器とは外気に接しており、ほこりや花粉、細菌やウィルスなどにさらされています。

咳や鼻水は異物を外に出そうとするはたらきです。

>>余談ですが、「はたらく細胞」というアニメがあります。それぞれの細胞たちがとてもかわいくて、たのもしいキャラクターとなって描かれています。さらりと専門用語などを解説してくれて、とても勉強になります。<<

炎症を緩和してくれる精油

では、どんな精油がこれらの炎症をやわらげてくれるのでしょうか

精油特徴
ユーカリ・ラディアタ (フトモモ科)亜熱帯の乾燥した土壌で育つ。ユーカリの一種。ラディアタは日常に使いやすい精油。ツーンとした香りは沈んだ気分を高揚してくれる。風邪やインフルエンザの予防、咳の緩和などが期待できる。
ユーカリ・グロブルス (フトモモ科)タスマニアンブルーガムとも呼ばれる。ユーカリ精油の一種。清々しい香りで頭がすっきり、心身がリフレッシュする。風邪やインフルエンザの症状の緩和が期待できる。
スパイクラベンダー(lavandula latifolia) (シソ科)真正ラベンダーとは成分が少し異なり、酸化物類(1,8シネオール)を含むことが特徴。真正ラベンダーの香り成分(リナロールなど)もあるが、それよりもくっきりとして野生味あふれる香り。
ローズマリーシネオール (シソ科)ローズマリー精油は複数あるが、このシネオールはフレッシュで頭がすっきりする香り。集中力を必要なときに活用できる精油。風邪やインフルエンザの予防や症状緩和に役立つ。
参照 ケモタイプ精油辞典 Ver. 8 ナード・ジャパン

上記の表にある精油以外に酸化物類を含みませんが、ティートリーも感染症予防や口腔ケアに効果的な精油です。コロナへの抗菌効果をうたって、ティートリーをブレンドしたスプレーなどをよくみかけました。

香りはスーッとして鼻に抜けるハーバルな香りが特徴です。詰まっている鼻が一瞬抜けるような感じがする香りです。

これらの精油の使い方

一番手軽なのは、一つの精油をハンカチやタオル、またはティッシュに一滴から二滴くらいをしみ込ませ、すこし鼻や口に近づけ呼吸する、香りをゆっくりと吸い込むなどです。

そのときに気をつけることは、まず、皮膚に原液をつけないようにすることです。また、たとえ一滴でも香りは大変強いので、鼻や口を覆ったりしないようにしましょう。

しばらく香りを嗅いでいると、その匂いに慣れてきます。また、違う精油を選んで同じようにして香りを嗅いでみましょう。

くれぐれも、近づきすぎて鼻や粘膜に精油をつけないようにしましょう。すこしテッシュをゆらゆらさせ、香りを拡散させてもいいですね。

ディフューザーなどで香りを部屋に拡散させることもおすすめです。抗菌作用もあるので、冷房で閉め切った部屋に香りをただよわせるのも気分転換になります。

使用例

ジェルに精油をブレンド   濃度5% (大人向け

ジェル10 g
ユーカリ・ラディアタ6滴
スパイクラベンダー3滴
ローズマリーシネオール1滴

爪楊枝などでよくまぜ、少量を手にとって鼻や喉、胸のあたりに拡げます。体温で温まって鼻や口から精油の香りが上ってきますので、呼吸が楽になります。

ヴイックスヴェポラッブという軟膏剤があります。子供が小さいころ、咳き込むとよく胸にぬっていました。胸や背中にぬってあげたことを思い出します。手作りだと、香りの調整ができますね。

まとめ

精油には様々な成分があり、呼吸器の炎症をやわらげる作用を持つものを紹介しました。

発熱や症状が重い場合はまずは病院を受診し、適切な処置をしましょう。

これらのアロマ(芳香)を使うことで、喉の痛みや鼻づまりが解消され、その結果よく眠れて、症状が改善することにつながっていきます。

好きな精油をまずは一本、今回紹介したものからでもかまいませんので選んで使ってみましょう。

精油の取り扱いは十分に注意をお願いします。火気厳禁、飲んだり、皮膚につけたりしないようにお願いします。

また小さな子供さんや高齢者の方が誤って手にとらないように、保管してください。

参考文献

  •   川口三枝子著 「すぐ使えるアロマの化学」BABジャパン
  • 塩田清二著 <香り>はなぜ脳に効くのか アロマセラピーと先端医療 NHK出版新書
  • 平山令明著「香り」の科学 講談社BLUE BACKS
  • 堺 章著 目でみるからだのメカニズム 医学書院
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