クレイは、泥パックといわれる「クレイパック」がよく知られています。それに加えて、クレイをつかって健康管理やけが、病気などにも利用することができる、クレイセラピーを紹介しているのが「大地のエネルギーで癒す クレイセラピー(福島麻紀子著 ユイビ書房)」です。パックだけでなく、クレイパウダー、クレイ湿布、クレイバスなどさまざまな方法があることを含め、アロマセラピーと組み合わせるとより相乗効果を期待できるようです。本書ではクレイの科学的な分析と、クレイを使った実践例、そしてクレイが私たちに及ぼすエネルギーなど、ホリスティックな考え方を紹介しています。
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クレイとはなんでしょう
クレイは、土の中から掘り出される鉱物の一つで、粘土の仲間です。
地下にある固くなった粘土の層を掘り出して乾かし、それを細かく砕いたものがクレイとして使われます。
クレイは、どこで採れたかや種類によって、どのようにできたのかが推測できます。多くのクレイは、昔の火山灰が長い時間をかけて変化してできたものです。
採れた場所によって、クレイのでき方が違うため、その構造や中に含まれるミネラル(鉱物)、性質も異なります。
クレイの特性をつかって、すでにいろいろな用途で利用されています。
代表的なものとしては、陶器、塑像(そぞう)などのアート、タイル、レンガなどの建築材料として使われています。
ですから、古来から身近に私たちの生活に必要不可欠なものとして利用されてきたものです。
ただ、これからは私たちの健康や美容に役立つものだということをもっと知られてもいいかもしれません。
クレイヒーリングとして利用されるわけ
クレイは、とても小さな分子でできています。その分子は、薄い層が何枚も重なった構造をしています。
たった1グラムのクレイの表面積は、なんと800平方メートルもあります。この層の表面はマイナスの電気を帯びていて、プラスの電気を持つ老廃物や重金属などの毒素を引き寄せてくっつけます。
そして、それらをクレイと一緒に体の外に出すのがクレイの働きです。
クレイの表面は水を引きつけて吸い込みます。
水を吸収すると、クレイはどろどろした固体、つまりペースト状になります。この性質を「可塑性(かそせい)」と言います。
水を吸ったクレイを肌に当てると、毒素を吸着する力によって浸透圧が起き、体の中にたまった毒素を外に出す、いわゆる「デトックス作用」を発揮します。
これがクレイの大きな特性であり、本書で紹介されているさまざまなヒーリング(療法)にも応用できる根拠となっているようです。
クレイの鉱物学上の分類
クレイの分子の形にはそれぞれ特徴があり、分子が重なり合ってできている層を調べると、種類ごとに分けることができます。
クレイは「カオリナイト」「イライト」「スメクタイト」「クロライト」「バーミキュライト」などの種類に分類されます。
最近、美容やヒーリングで使われるクレイは、鉱物学の分類では主に「カオリナイト」(化粧品では「カオリン」と呼ばれることもあります)、「イライト」、「スメクタイト」の3種類があります。
これらのクレイは分子の構造が層状になっています。
層がたくさん重なるほど、クレイの働きは強くなります。
たとえば、カオリナイトよりもイライトのほうが作用が強いです。
ただし、クレイの作用が強いと、ヒーリング効果が高まる一方で、肌への刺激も強くなることがあります。
初めてクレイを使うときや、スキンケアに使うときは、作用が弱めのカオリナイトから試してみるのが安心です。
クレイの種類を知っておくと、自分の目的に合ったクレイを選びやすくなります。
また、クレイにはいろいろなミネラル(鉱物の成分)が含まれています。
その主成分はシリカ(珪素)で、全体の40~60%を占めています。
それ以外にもたくさんのミネラルが含まれていますが、このミネラルの成分によってクレイの特徴が変わります。
たとえば、どの成分が多いかによってクレイの性質や使い方が異なります。
クレイヒーリングとは
クレイセラピーは、アロマセラピーが「香りを使った療法」と呼ばれるように、「クレイ(粘土)」を使った自然療法の一つです。
この療法では、クレイの特性を活かして、リラックスやデトックス(体の毒素を排出すること)、スキンケア、健康管理など、いろいろな目的で利用されています。
クレイセラピーの仕組みは、クレイの「吸着作用(きゅうちゃくさよう)」を使うことにあります。
この吸着作用は、皮膚や細胞の膜で「浸透圧(しんとうあつ)」として働きます。この作用によって、クレイがセラピーとして役立つのです。
具体的には、クレイを水と混ぜると浸透圧が働き、体の中の細胞から老廃物や毒素など、いらないものを引き寄せて吸収することが知られています。
クレイが体に与える効果として、次のような作用があるとわかっています:
- 解毒作用(げどくさよう)(体の毒素を排出する)
- 浸透圧による代謝促進(たいしゃそくしん)(体の働きを活発にする)
- 代謝促進から抗炎症作用(こうえんしょうさよう)(炎症を抑える効果)
- 抗炎症作用から鎮痛効果(ちんつうこうか)(痛みを和らげる)
- 水分の滞り(とどこおり)を改善
- 抗菌作用(こうきんさよう)(細菌を抑える)
- 瘢痕形成(はんこんけいせい)*(傷の修復を助ける)
- 免疫を高める効果
*「瘢痕形成(はんこんけいせい)」とは、傷が治るときに新しい皮膚や組織が作られて、その部分がかさぶたのように硬くなったり、跡が残ったりすることです。簡単に言えば、「傷跡ができること」です。
たとえば、けがをしたり手術を受けたりすると、体はその部分を修復しようとして新しい細胞を作ります。このとき、完全に元どおりの肌には戻らず、少し硬くて色が違う部分(傷跡)が残ることがあります。これが「瘢痕」と呼ばれるものです。
クレイは、この「傷跡を修復する力」をサポートしてくれることがある、という意味で「瘢痕形成」を助ける作用があると言われています。
たとえば、代表的な「クレイパック」や「クレイ湿布」などの方法があります。そして驚くことに、クレイを飲む(内服する)方法もあるとされています。
ただし、日本では「内服用のクレイ」は販売されていないので、注意が必要です。また、ICA(国際セラピスト協会)では、クレイを飲む方法や絶食療法についての指導は行っていないそうです。
アロマセラピーとの相乗効果
アロマセラピーでは、クレイは植物油のように「媒介(ばいかい)」として使うことができると考えられています。
つまり、精油を効果的に利用するために使用するもの、という考え方です。
しかし、本書では、クレイとアロマの双方の効果を最大に引き出すための方法を紹介しており、どちらも主役になりうるものだということだということがのべられています。
クレイだけ、アロマだけでもそれぞれの特性を知って使えば十分な結果を実感できるけれど、どちらもつかえればもっといい結果を得ることができる、ということです。
たとえば、クレイパックを作るとき、芳香蒸留水を使うことで、クレイに溶けない精油を使うためのひと手間を減らし、水分代わりにつかうことができます。
これは当店でもフェイシャルスキンケアコースでおこなっています。(ローズウォーターを使用しています。)
また、アロマセラピーではおなじみの植物オイルをまぜて使用する方法も紹介されています。
精油を植物オイルにまぜたり、乳化剤で精油を溶かしてからクレイにまぜる、という方法です。
クレイは「大地からの贈り物」、精油は「植物からの贈り物」です。
これら自然の恵みを活用する際は、それぞれの特性をよく理解し、安全に使うことが大切です。
まとめ
クレイは、アロマセラピーベイシックの、フェイシャルスキンケアコースを習った際に初めて使用しました。
とても細かい粒子で、すこしづつローズウォーターを加えていくとなめらかにクリーム状になっていきます。
少し手の甲に塗ってみると、ひんやりとした感触と、ローズウォーターの香りが漂い、触感と芳香の両方からの癒しを感じました。
本書は、2009年にすでに同じタイトルで発行されており、今回は新装改訂版です。すでにご存じの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私は本書が初めてだったので、大変興味深く読みました。
本書ではクレイの成分について詳細に書かれていて、クレイでいわれる作用がなぜ、さまざまな効果が期待できるかをよく理解することができます。
天然のものを取り入れる、ということはある意味そのものをよく理解していないと危険なこともあります。
精油はとくに、使用する場合の精油の禁忌や使用量を確認しないと皮膚刺激や具合がわるくなることがあります。
クレイも精油ほどではないけれど、クレイの種類や使用上の注意を確認することは大切です。
販売されている化粧品は、人が使用する際に危険がないように、検査をうけて販売されているため、使用期限などを守ることで安全が担保されています。
それでも、私たちは自然のパワーをもっと直接取り入れたい、つかってみたいと思います。
それは、私たちがもともと大地から生まれた命であり、そこにルーツを見いだすからかもしれません。
アロマセラピーは、植物からのエキスをとりいれたものですが、この植物でさえ土がなければ種から芽を出し、成長することはできません。
水耕栽培というものもありますが、土の大変複雑な働き(それは、ミネラル、微生物を含め)にはそのエネルギーは及ばないと思います。
単に収量を増やすだけという目的であれば別ですが・・・。
この本をよんで、クレイというものの可能性に目が開かれた思いです。
アロマセラピーとの相乗効果は大いに期待できます。これは間違いないですね。
本書で書かれたことをよく吟味し、クレイセラピーとアロマセラピーを最大限に利用できるよう当店でもさまざまな取り組みをしていきたいと思います。
興味ある方はぜひ、本書を手にとっていただきたいです。
ちなみに、私はいま奥歯が知覚過敏で時折、痛むのです。
本書にあった、クレイ歯磨き粉をつくって見ようかと思っています。
精油にペパーミントなどをいれるか、痛み止めにクローブとかを考えています。(分量気をつけて)
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当店では、コースD において、このクレイをつかったアロマフェイシャルスキンケアコースをご用意しております。
ぜひ、お試しいだだき、その効果を実感していただきたいと思っております。
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