朝晩の温度差は、からだにさまざまな影響を及ぼします。そのうちの一つに、鼻づまりがあります。鼻づまりがおこると、口から呼吸をすることが増えます。口呼吸をすると、外からの異物が直接のどに入ることで感染症にかかりやすくなります。デメリットだらけの口呼吸にならないためにも鼻呼吸をスムーズにできるようにぜひ、アロマを使ってすっきりした鼻呼吸にしましょう。
寒暖差と鼻づまり・・その原因とは
寒暖差による鼻づまりの原因はいくつかあります。
まず、温度の変化が鼻の血管に影響を与え、血流が変わることで鼻の粘膜が腫れ、鼻づまりを引き起こすことがあります。
また、寒い環境では鼻腔内の粘膜が乾燥しやすく、これがさらに炎症を引き起こす要因にもなります。
さらに、寒暖差があると免疫系が反応し、風邪やアレルギーの症状が出やすくなることもあります。
このため、特に季節の変わり目や冷暖房の効いた室内に出入りする際に、鼻づまりを感じることが多いです。
鼻づまりから口呼吸へ・・万病の引き金??
鼻呼吸ができなくなると、口からの呼吸(口呼吸)になってしまいます。
では、口呼吸のデメリットはなんでしょう。
- 口腔内の乾燥: 口で呼吸をすることで、口の中が乾燥しやすくなります。これにより、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
- 鼻の機能が低下: 鼻は空気を温めたり、湿らせたり、フィルターとして異物を取り除く役割があります。口呼吸をするとこれらの機能が果たせず、感染症にかかりやすくなります。
- 睡眠の質の低下: 口呼吸はいびきを引き起こすことが多く、睡眠中の呼吸が不規則になるため、質の良い睡眠が得られにくくなります。
- 顔の発育に影響: 特に子どもにおいては、口呼吸が続くと顔の骨格の発育に影響を与え、歯並びや顔の形に問題が生じることがあります。
- 口臭の原因: 口呼吸によって口腔内が乾燥すると、細菌が繁殖しやすくなり、口臭の原因となります。
これをみるだけでも、鼻呼吸の大切さがわかりますね…
私も現在、鼻詰まってます…。早速対処法にいってみましょう!
鼻づまりを解消する方法・・一般的に行われていることは
鼻づまりを簡単に改善する方法はいくつかあります。
- 蒸気吸入: 熱いお湯を入れたボウルに顔を近づけ、タオルをかぶせて蒸気を吸い込むと、鼻の通りが良くなります。
- 温かい飲み物: ハーブティーやスープなど、温かい飲み物を飲むことで、鼻の通りが改善されることがあります。
- 生理食塩水のスプレー: 市販の生理食塩水を鼻にスプレーすることで、鼻腔を湿らせ、詰まりを和らげます。
- 鼻をかむ: 鼻を優しくかむことで、鼻腔内の圧力を和らげることができます。
- 頭を高くして寝る: 寝るときに枕を高くすると、鼻づまりが軽減されることがあります。
- 加湿器を使う: 部屋の湿度を保つことで、乾燥による鼻づまりを予防できます。
あたためたり、湿度を高めることが有効のようです。
アロマ(芳香)をつかって鼻づまりを解消したいときのおすすめ精油
おすすめトップ3 (私の個人的なおすすめですが、ちゃんと根拠もあります!)
ユーカリ・グロブルス (Eucalyptus globulus) フトモモ科
タスマニアンブルーガムとも呼ばれます。
ユーカリらしさを存分に発揮している香りです。
とてもシャープで、すっきりとした香りで、頭をクリアにしてくれます。
このユーカリ・グロブルスには、「酸化物類」である、1,8シネオールという成分が、60-90%も含まれています。
この1,8シネオールという成分は、ユーカリ精油に多く存在します。(もちろん、ユーカリだけではありませんが)
そして、すっきりとした香りだけでなく、空気の通り道である、気道の線毛運動を活発にしてくれるため、痰の排出や咳を鎮める作用があります。
すっきり系では、ペパーミントもあげられます。たしかにペパーミントもスーッとした清涼感があります。
ただ、ペパーミントの清涼感の元であるl-メントールと、 ユーカリ・グロブルスには、「酸化物類」である、1,8シネオールの清涼感には違いがあります。
べつの記事に詳細を掲載します。興味がある方はそちらを参考にしてください。
似ているようでちがう? より効果的に使いたい精油【ユーカリとペパーミント】
第二位 ラベンダー・スーパー Lavandula×intermedia clone super (シソ科)
これは、ラベンダー・アングスティフォリア種とスピカ種の交配品種でラバンジンとも呼ばれます。
ラベンダー・アングスティフォリア(真正ラベンダー)の香りのよさ、さわやかな甘みがありながら、ユーカリにもある、酸化物(1,8シネオール)を含むため、ユーカリ種のみのブレンドに加えると、よりやわらかな中にすっきりさを感じることができます。
また、ラベンダー・アングスティフォリアの鎮静作用も持ち合わせているため、リラックス効果もあります。
第三位 ペパーミント Mentha ×piperita (シソ科)
ペパーミントは、その香りはなじみがありますね。清涼剤としてガムやその他食品の添加物として使用されている、l-メントールが主成分です。
ケトン類のl-メントンも含まれます。これは少し注意が必要な成分です。
ペパーミントの禁忌事項
3才未満の乳幼児には使用しないこと。妊婦、授乳中の産婦、神経系統の弱い患者(老人)、てんかん患者には使用しないこと。(ケトン類、とくにl-メントンを多く含むため、神経毒性があるため。また堕胎作用があるため)
この香りは、アクセントのように、他の精油との割合は少なめでブレンドすることをおすすめします。
鼻づまり解消精油の使用方法
以上で選んだ精油
ユーカリ・グロブルス
ラベンダー・スーパー
ペパーミント
これらの精油は、他の精油より比較的安価なので、安心してつかえます。
使い方として、まずそれぞれを別々にハンカチやマスクなどで一滴づつ直接垂らして、すこし振るなり空気に拡散させながら、鼻などに近づけてみましょう。
目などに精油がつかないようにくれぐれもご注意ください。
使用方法
1. テッシュやハンカチに垂らす
2. スプレーを作る(無水エタノールを使用)
3. ディフューザーで拡散する。
4. 水性ジェルに混ぜる
あるいは、無水エタノールを使って、スプレーを作りハンカチやマスクに振りかけてもよいです。
また、ディフューザーで香りを部屋に拡散させましょう。
(精油の滴数などはお手持ちのディフューザーの使用方法にしたがってください。)
あるいは、水性ジェルに精油をまぜ、これをのどや鼻の近く、胸のあたりに塗る方法もおすすめです。
精油は、その成分が複雑なので、呼吸器を楽にしてくれるだけでなく、細菌やウィルスに対する効能がわかっています。
これからの季節は、部屋を締め切って過ごすことが多くなりますので、ぜひ試してみてください。
鼻づまり用のスプレーの作り方
無水エタノールを使って、スプレーを作ってみましょう。
精油の濃度は、だいたい、5-10%くらいです。
精油の一滴は約0.05mlと計算します。
用意するもの
スプレーびん(ガラス瓶) 10ml
無水エタノール
精油 ユーカリ・グロブルス、ラベンダー・スーパー(ラバンジン)、ペパーミント
濃度 5%
・10mlのエタノールにたいして、精油は10滴です。3種類であればそのブレンドは好みですが、すっきりさを強調したければ、ペパーミントとユーカリ・グロブルスを多めに、など調整できます。
・まず、瓶にエタノールをいれます。こぼれないように、小さな漏斗があるといいですね。
そのあと、好みの分量で精油をいれます。直後ではアルコール臭が強いですが、すこしづつ香りがなじみます。
- 私のブレンド
- ユーカリ・グロブルス 3滴
- ペパーミント 2滴
- ラベンダー・スーパー 5滴
水性ジェルの使い方
水性ジェルはもっと簡単に利用できます。
用意するもの
水性ジェル
ポリプロピレン容器(クリーム容器) 容器の大きさによります。
例) 10mlの容器では、スプレーと同じ濃度です。
精油( 上記の精油)
精油の分量は、スプレーと同じ(好みで変更してください)
作り方
クリーム容器にジェルをいれます。
その中に精油をいれます。
つまようじなどでよくまぜます。
このジェルは、たとえば、仰向けに寝た状態で、首から胸にかけて塗ると、そのジェルからの香りが鼻に入ります。
鼻づまりで寝苦しいときに塗って寝ると気持ちがよいですね。
ヴイックス ヴェポラッブという大塚薬品の指定医薬部外品がありますが、使用方法はほぼ同じです。(ヴェポ
少しべたべたしますが、すぐ乾きますし、不快なら温かいタオルなどで拭き取ってもかまいません。
まとめ
鼻づまりは、不快な症状です。これ自体はすぐに病院に駆け込むほどではありません。
しかし、鼻がつまると、口呼吸になり、さまざまな症状がすすみます。
まずは家庭でできる応急処置としてアロマを活用して鼻通りを改善しましょう。
鼻づまりがひどい場合や、咳、発熱などがある場合はすみやかに受診しましょう。
私がおすすめした精油以外にも、すっきり系の精油はいろいろあります。
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- 参照文献
- 井上重治、安部茂著 「抗菌アロマテラピーへの招待」フレグランスジャーナル社
- バーグ文子著 「エッセンシャルオイルのブレンド教本」 フレグランスジャーナル社
- ケモタイプ精油小事典 Ver. 3 NARD JAPAN
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